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AOF培地
日本で先駆けて取り組んだ再生医療
当社は、再生医療等安全性確保法が施行される以前の2009年から、再生医療を提供する医療機関に対して技術支援を行うことにより、難治疾患や重度の障害に苦しむ患者さんのために再生医療事業を開始いたしました。
当時から、間葉系幹細胞が難治疾患の治療に有効であることは知られておりましたが、承認を取得する際のレギュレーション整備の課題や、安全な細胞を提供できる技術レベルの課題などから、医療として普及するには、依然として困難な時代でありました。今では信じられませんが。
安全な再生医療を提供するためには、細胞培養に用いる培地などの製造関連原料が安全であることが必須であり、提供者の責務です。当社は、血清、生体からの抽出物、またはそれらに由来する精製物を全く使用することなく、細胞を調製するための培養系を保有しており、患者さんのために再生医療を提供する医療機関に、培養技術を提供してまいりました。
当社培地の特徴
当社の培地は、7つの特徴を有しています。
特徴1
動物及びヒト由来成分不含有の開発ポリシー
“動物およびヒト由来成分を使用しない” Animal Origin Free(AOF)培地は、開発段階においては生物由来原料基準への適合性確認を容易にし、臨床段階においては安全性に直結するものです。この製品ポリシーは、当社の開発に深く根付いています。

特徴2
Designed MSC "Nao Cell®"
当社培地は、細胞特性に大きく影響を与える血清を使用しない“AOF培地” であるがゆえに、MSCを刺激する特定成分の添加により、血清培地にはない、切れ味の良い細胞改変が可能です。
特徴3
優れた増殖性能
当社の培地で調製された細胞は、非常に良好な増殖特性を示します。この特徴は、細胞調製期間の短縮による製造コストの低減や、製造不良の逸脱事例を回避するために役立ちます。
(下記:脂肪組織由来MSCの増殖試験)

特徴4
各種疾患動物モデルにおける薬効薬理試験
これまでに、各種動物疾患モデルマウスにおいて、当社の間葉系幹細胞または培養上清が、疾患症状を改善することを確認しました。成果の一部は、学会発表及び論文で報告しております。
「神経障害性疼痛モデル」
座骨神経結紮ラットモデルに対して、脂肪組織由来MSC(AD-MSC)を尾静脈より単回投与した際に、疼痛を発症した後肢において、機械刺激に対する疼痛閾値の低下を長期間にわたって有意に改善しました。また、神経障害に伴い後根神経節(DRG)に集積するマクロファージの数を顕著に抑制しました。
神経疾患に伴う疼痛や、帯状疱疹性疼痛などの難治性の神経障害性疼痛に対して、MSCによる治療が期待されます。

国立がん研究センター研究所 がん患者病態生理研究分野との共同研究成果
「腸管粘膜免疫力低下モデル」
老化により腸管粘膜免疫力が低下したマウスモデルに対して、ヒトまたはマウス由来の脂肪組織由来MSC(AD-MSC)を尾静脈より単回投与した際に、老化により低下した腸管粘膜免疫が回復することを報告しました。オボアルブミン(OVA)で免疫したマウスにおいて、OVAに対する糞便中の分泌型IgA抗体の力価が顕著に改善しました。これらの発見により、老齢期における感染症の予防的利用の可能性を示しました。

米国アラバマ大学バーミングハム校 ワクチンセンターとの共同研究成果
「炎症性腸疾患モデル」
DSS炎症性腸疾患マウスモデルに対して、脂肪または臍帯組織由来MSC(AD-MSCまたはUC-MSC)を尾静脈より単回投与した結果、DAIスコアの改善、腸管組織における炎症性因子の発現低下、および腸管病理スコアの有意な改善などを認めました。

新潟大学大学院医歯学総合研究科 消化器内科学分野との共同研究成果
特徴5
安全性試験
当社培地で調製した細胞の安全性に関する試験を第3者機関で実施し、安全性を確認しています。
「造腫瘍性試験」
NOGマウスに対する皮下移植を実施し、細胞に造腫瘍性が無いことを確認しました。

「G-band法」
当社培地で培養した細胞の染色体は正常であることを確認しました。

特徴6
臨床で使用された培地の製造実績
2012年以降、当社の間葉系幹細胞用の培地製造量は、累計で約2,400リットルに到達しました(2019年7月時点)。再生医療新法施工後も順調に伸び続け、治療に用いられる細胞の調製のために、実績を積み重ねております。 これからも当社の培地が安全な再生医療に役立てられるよう、原料メーカーとの密接な連携による安定供給や、品質面での維持と改善に努めてまいります。


特徴7
大手製薬企業の治験薬製造に当社技術が採用されています
その実績と安全品質への評価から、近年では再生医療等製品の開発に取り組む製薬企業に対しても導出に成功し、細胞性医薬品の開発に繋げられています。近い将来、当社の培地技術をもとに、難治疾患の治療を可能とする再生医療等製品が製造される日が実現する予定です。
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