技術経営 (MOT)

当社が標榜するMOT(Management of Technology=技術経営)の基本にあるのは、いうまでもなくテクノロジーです。

細胞医療において、細胞を調製するために培養液は必須です。培養液は、細胞を維持・増殖させるために、アミノ酸、無機塩類、微量元素、糖質、ビタミン、脂質、タンパク質などから構成されます。細胞に必要な培地組成は細胞の種類ごとに異なり、その細胞にとって最適な組成を知ることは、容易ではありません。

そのような培養技術のハードルにより、従来から、基本培地にウシ胎児血清を添加した培地が使用されてきました。血清には、細胞が必要とするこれらの成分がスープになって含まれており、培養を容易に行うことが可能となります。その他にも、動物組織から精製された脳下垂体抽出物、コラーゲン、フィグロネクチン、成長因子が使用されることがあります。しかしながら、動物由来成分の利用は、特にウイルスやBSEなどの感染物質汚染のリスクを工程に持ち込むことになります。生物由来原料を使用することがいつも拒絶されることは無いと考えていますが、生物由来原料を使用する場合は、薬事法における生物由来原料基準に適合することが必要になります。

この問題を回避するため、当社では2006年より無血清培地の開発に注力してきました。臨床における細胞調製に生物由来原料を使用する場合には、安全性を担保するために、薬事法に基づき適合性確認が必須条件となります。適合性確認には、動物原産国、採取機関、採取日など、複数の項目について記録(バッチレコード)を確認することが重要ですが、成分が医薬品原料として入手できない場合、それらのトレースは困難となることがあります。当社では、それらの原料トレースの実情を踏まえ、動物由来原料を使用しない培養液を開発することを、経営理念においています。

当社の完全無血清培地は血清由来の抽出物となる原材料を排除しています。現在、完全動物由来成分不含(AOF:Animal Origin Free)培地の開発及び、培養系の完全無血清化を実現しました。この培地を用いて、脂肪由来幹細胞を培養し、基礎から臨床応用まで様々な研究を続けていきます。

 

バイオミメティクスシンパシーズの無血清培地

安全性の検証
3方向分化
品質規格マーカーの開発
分泌物質の分析