脂肪由来幹細胞を用いた犬外傷モデルにおける歯根膜の変化

平田亮太郎1,2 、木村功1,4 、漆原直樹2 、種村秀輝2 、杉本新也2 、村山優4 、小林平5 、菊地信之4 、横田容子4 、染井千佳子4、牧村英樹4 、長濱文雄4 、和田守康4
1きむら歯科クリニック、2株式会社シームス、3日本大学松戸歯学部口腔微生物学講座、4再生歯科治療学講座、5クラウンブリッジ補綴学講座

 

Abstract

歯科臨床において、完全脱臼を伴う外傷に遭遇することが多い。完全脱臼した歯を再植した場合、再植歯の予後を左右するのは再植歯周囲の歯根膜細胞の状態である。我々は、イヌ外傷モデルの確立を行い、再植に伴う外部吸収のメカニズムの解析を行なってきた。今回in vivo Micro CT で同一イヌ個体を経時的に観察し、脂肪由来幹細胞(Adipose Tissue Derived Mesenchymal Stem Cell:以下AD-MSC)をイヌ外傷モデルに応用し、新たな知見を得たので報告する。

Conclusions

外傷における再植術を行う場合、再植までの時間が重要な条件となる。乾燥させた状態や牛乳に浸漬した状態であっても60分経過すると歯根の外部吸収が生じるが、AD-MSCの抗炎症作用により外部吸収が抑制されると考えられる。再植後、乾燥群と牛乳群ではMicro CTおよび病理組織において外部吸収像が確認された。AD-MSCを使用した群では、外部吸収像が確認されなかった。以上のことからイヌ外傷モデルにおいてAD-MSCの有用性が示唆された。

論文

脂肪由来幹細胞を用いた犬外傷モデルにおける歯根膜の変化